心の病 療法 運動

心の病・精神疾患の療法に|散歩のすすめ|運動療法その2|自分でできる療法

2022年11月13日

以前運動療法について書きました。

運動はどのような運動でも効果があるのですが、散歩はお金もかからず手軽に始めることができる運動です。最初はゆっくりとした歩調で短い距離、10分~20分程度から始めるといいと思います。だんだん体力がついてきたら、なるべく歩幅を大きくして早歩きをするとより効果的です。

人によって精神疾患の状態や、体力面でも違いがあります。また年齢などによっても違いがあり、一概には言えないのですが、ここでは長期に渡って、運動や体を動かすことができなかった方におすすめする運動として、散歩を取り上げることにします。

散歩に適した時間帯

運動は一般的には朝よりは夕方にしたほうがいいのですが、散歩の場合は朝にするのがいいです。というのは散歩の目的として、運動と屋外の光に当たるという2つがあるからです。目に入る光の量が多くなるとセロトニン神経が働き出し、日中にできたセロトニンを元に夕方から夜にかけてメラトニンが生成され、眠りを促します。

目に入る光の量と精神疾患の関係については下の記事を読んでみてください。

運動と共に目に光を入れることが大事です。セロトニンが活性化されてから15~16時間後にメラトニンが生成されるので、遅い時間に散歩すると睡眠のリズムや体内時計がうまく調節できません。ですから朝10時までに散歩をするようにするといいです。私も9時前に散歩に行くようにしています。30分以上はセロトニン神経が疲れてしまうので、長くても30分程度までで充分です。

ただし朝は血液がどろどろの状態なので、散歩に行く前に充分な水分を摂ってください。散歩中も適度に水分補給をするようにしてください。

高齢の方や血管系の疾患をお持ちの方、高血圧の方は朝の散歩で心筋梗塞や脳梗塞を起こす可能性があります。該当している方は起きてすぐの散歩は避け、しばらく時間が経ってから充分な水分補給をして散歩をするようにしてください。

ポイント

散歩は朝にするといいです。散歩は運動と共に目に屋外の光を入れることも大切だからです。睡眠のリズムや体内時計をうまく調節するために、散歩は朝10時までにするようにしましょう。ただし、朝出かける前に十分な水分を摂ってから散歩するようにしてください。

服装

動きやすい服装でいいと思います。靴はスニーカーでいいです。冬でも気持ち薄着で散歩にでかけたほうがいいです。散歩すると体温が上がると思いますが、冬にたくさん汗をかくと散歩が終わったあとに急に冷えたりしてあまり体に良くないです。冬場でも少し薄着で出かけ、歩いてちょうどよくなるくらいがいいと思います。

サングラスはかけないで行ってください。目に日の光を入れることも運動と同じくらい大事なので、サングラスはしないで散歩するようにしましょう。

ポイント

服装は動きやすいものを、冬でも気持ち薄着で出かけるようにしましょう。歩いてちょうどよくなるくらいがいいです。サングラスはかけないで散歩しましょう。

最初はゆっくりな歩調と短い距離から

長期に渡って引きこもっていたり、運動しないでいる状態から、いきなりさっそうと長い距離を歩くのは身体的にきついですし、長続きしないことにつながります。

最初はゆっくりとしたペースで短い距離から始めましょう。頻度はまず週2回くらいから始めて、数ヶ月かけて徐々に増やしていき、毎日できるようにしていくといいと思います。

歩くコツはリズミカルに歩くことです。一定のリズムを取るようにして歩くことによって、セロトニンが活性化されます。

数ヶ月続けて体力がついてきたら、歩幅を大きくして早歩きをすると効果的になります。

精神面で効果が現れるには16週間、4ヶ月ほど続けることが大事になります。長い目で見て焦らず、ゆっくりでいいので続けられるペースで行いましょう。

ポイント

最初は週2回、ゆっくりとした歩調で短い距離を散歩することから始めましょう。歩くときはリズムを取るようにして歩くとセロトニンが活性化されます。精神面で効果が現れるには4ヶ月ほどかかるので、長い目で見て焦らず、続けられるペースで行いましょう。

散歩する場所

近くに緑の多い公園などがあれば、そこを散歩するのがいいと思います。自然に触れるようにするとストレスの軽減にも繋がりますし、常になにかに注意を向けている現代社会から少し離れることで、脳を休息させることにも繋がります。散歩中はあまり物事を考えずに目に映る自然を楽しみながら歩くといいと思います。

そうした環境がない場合は、なるべく街路樹などがある道を歩くといいと思います。少しでも緑のあるところを選んで散歩するようにするといいと思います。

ポイント

散歩する場所はなるべく自然の多い場所を選ぶといいでしょう。自然に触れることによってストレスが軽減されたり、脳の休息になったりします。

散歩後

朝食は散歩前でも散歩後でもいいと思います。散歩したあとは牛乳やヨーグルトなどの乳製品を摂ると、筋肉を増やすのに効果があると言われています。散歩したあとは充分な休息を取ってください。体を休めることも大事です。体を休めたあとストレッチなどをするといいでしょう。

夏場は短時間にするか室内の運動にする

最近は早朝でもかなりの高温です。熱中症を避けるため夏場はごく短時間にとどめましょう。散歩前・散歩中の水分補給も必要です。目に光を入れることは一年を通して大事なことですが、暑い季節は熱中症のリスクがあるので、なるべく短時間で済ませるか、エアコンの効いた室内での運動に切り替えるようにしましょう。

注意ポイント

最近では夏場は早朝でもかなりの高温です。熱中症を避けるため短時間にとどめ、散歩前と散歩中には充分な水分補給が必要です。エアコンの効いた室内での運動に切り替えることも考えましょう。

ダイエット(減量)効果

残念ながら10~30分程度の散歩ではそれほど大きな減量効果は期待できないでしょう。若干の体重減少はあるかもしれませんが、大幅な減量は期待しないほうがいいと思います。痩せるために散歩をするのではなく、基礎体力をつけること、リズムを取って歩いたり、目に光を入れることによってセロトニンを活性化させることが目的です。精神疾患の療法として行うのが主たる目標なので、あまり痩せようと無理はしないでください。

注意ポイント

病状・病態によっては体を動かすと気分が悪くなることがあります。そうした時は運動を中止し、休息を取るようにしてください。

まとめ

どのような運動でも、行うことによって精神疾患の改善に繋がりますが、散歩はお金もかからず手軽に始めることができます。一般的には運動は夕方にするのがいいのですが、屋外を歩く散歩は朝に行うのがいいです。朝充分な水分補給をしてから散歩するようにしましょう。最初は週2回程度、ゆっくりとしたペースで短い距離を散歩することから始め、数ヶ月続けて体力がついてきたら歩幅を大きくして早歩きをするとより効果的です。

歩くときはリズムを取るようにして歩くとセロトニンが活性化されます。また屋外の日の光が目に入ることによってもセロトニンが活性化されます。減量にはあまり期待せず、こうした効果を得ることを大事にして長い目で続けていくといいでしょう。

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  • この記事を書いた人

しょうと

中高年の精神障害者です。統合失調感情障害と診断されており、障害年金1級を受給しています。心の病と共に生きるためのノートとしてこのブログを書いていきたいと思います。

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